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三井高利 夫婦像(画・山本宗川・画)

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三井高利 夫婦像(画・山本宗川・画)

三井高利
江戸時代前期に活躍した商人。通称は八郎兵衛。三井家(のちの三井財閥)の基礎を築き、「三井中興の祖」といわれる。高利は伊勢国松坂にて高俊の四男として生まれ、江戸で開業していた長兄の店で丁稚奉公をし番頭を務めた。1673年、江戸本町一丁目に呉服店「越後屋」を開業、これがのちに日本を代表する百貨店「三越」となる。高利は、「現金掛値なし(定価販売)」「店前売り」「反物の切り売り」などそれまでの呉服業界の常識を打ち破る新商法を打ち出し大成功を収めた。さらに幕府御用商人となり、のちに両替商も開業するなどその手腕を大いに発揮し財を成した。高利は長男・高平に江戸の店を任せるなど、子どもたちに分家させ財産を共有、これが財閥・三井家へとなった。また、高利は子孫のため、「同族で争ってはいけない」「ぜいたくは禁止」「商売は見切り時が大切」など10の家訓を残している。墓所は京都府京都市左京区にある真正極楽寺の三井一族墓地。

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