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幡随院長兵衛の肖像画(「品川駅 幡随院長兵衛」豊国 画)

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幡随院長兵衛の肖像画(「品川駅 幡随院長兵衛」豊国 画)

幡随院長兵衛
江戸時代前期の町奴の頭領、「侠客の元祖」ともいわれる。本名は塚本伊太郎。唐津藩の浪人・塚本伊織の子とされるが諸説ある。江戸の花川戸に住み、大名や旗本への奉公を斡旋する口入屋を家業とするが、腕っぷしの強さと統率力から町奴の頭領となった。しかし、対立していた旗本奴の頭領・水野十郎左衛門に呼び出され謀殺された。その生涯は歌舞伎や講談で取り上げられ人気を博し、長兵衛はアウトローヒーローとなった。明治以降も小説や映画など多くのフィクションに脚色されている。特に4代目鶴屋南北の『浮世柄比翼稲妻(うきよがらひよくいなづま)』での「鈴ヶ森」の場面は有名。現在もっともよく上演されている河竹黙阿弥により実録本をベースにした『極付幡随院長兵衛』の「人は一代、名は末代」のセリフは有名。そのほか長兵衛が登場する作品に、映画『大江戸五人男』(伊藤大輔監督、主演は阪東妻三郎)、テレビドラマ『幡随院長兵衛お待ちなせえ』(主演は平幹二郎)などがある。墓所は東京都台東区の源空寺。

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