第5代横綱 小野川喜三郎の錦絵(画・勝川春好)
小野川喜三郎
江戸時代中期から後期に活躍した大相撲力士で第5代横綱。本名は川村喜三郎。身長176cm、体重135kg。幕内通算成績は144勝13敗4分10預3無40休で勝率9割1分7厘を誇る。近江国京町(現・滋賀県大津市)の出身で、初代小野川の養子となり、18歳の時に大坂相撲で初土俵を踏んだ。その後、久留米藩のお抱え力士となり、1782年(天明2)には63連勝中だった無敵の大関・谷風梶之助の連勝記録を止めるという大金星をあげた。小野川と谷風は名ライバルとして何度も名勝負を繰り広げ、11代将軍・家斉の上覧相撲でも小野川と谷風の取り組みが行われた。1789年(寛政元年)、谷風とともに横綱となり、谷風や雷電とともに相撲黄金期を築いた。現在、「小野川」の名は年寄名跡のひとつに数えられている。なお、浮世絵師・月岡芳年の『和漢百物語』には妖怪を易々と退治する小野川が描かれている。
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