木内石亭の肖像画
木内石亭
江戸時代後期の奇石コレクター、本草学者。本姓は拾井、通称は小繁、幼名は幾六、諱は重暁、石亭は号である。近江国志賀郡下坂村(現・滋賀県大津市坂本)に生まれるが、のち、母方の生家・木内家の養子となった。近江南部は名石や奇石の産地として有名だったこともあり、石亭もやがて石に魅了されるようになった。本草学を本格的に学ぶようになり、大坂では本草学者・津島如蘭(桂庵)に、江戸では田村藍水に師事した。同門には平賀源内もいる。石亭は諸国を巡り奇石や珍石を採集・収集したが、その種類は2000を超えるといわれ、コレクションのなかには鉱物や石器、化石もある。収集した奇石などを分類し『雲根志』『奇石産誌』などを記し、解説をほどこした。こうした石亭の業績は考古学、鉱物学の先駆けと評される。墓所は滋賀県守山市にある本像寺。
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