長谷川平蔵宣以 供養之碑(戒行寺)
長谷川平蔵
長谷川宣以(はせがわのぶため)。江戸時代中期の旗本で、火付盗賊改方の長官を務めた。通称の「平蔵」で知られ、池波正太郎の小説『鬼平犯科帳』の主人公「鬼平」として有名。幼名は銕三郎(てつさぶろう)、あるいは銕次郎(てつじろう)。旗本・長谷川宣雄の長男として生まれ、23歳の時に10代将軍・徳川家治に御目見えした。若い頃は放蕩無頼だったといわれ、「本所の銕」と呼ばれたとも。京都西町奉行を務めていた父に付き添い家族で京に移住したが、父の死後、宣以は江戸へ戻り、江戸城西の丸御書院番士(将軍世子の警護)からはじまり、西の丸御書院番御徒頭、御先手弓頭と順調に出世、42歳の時に火付盗賊改に任命された。大盗・神道徳次郎一味や葵小僧の逮捕など数々の手柄を立て、庶民から「本所の平蔵さま」「今大岡」と呼ばれ人気を集めた。しかし一方、幕閣からの評判は芳しくなかったといわれる。8年間務めた火付盗賊改役の御役御免を申し出てしばらくのち他界した。墓所は東京の新宿区にある戒行寺。
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