清水一学(演じるのは五代目尾上菊五郎、豊原国周 画)
清水一学
江戸時代前期の武士。「赤穂事件」で赤穂浪士四十七士が吉良邸に討ち入りした際に討ち死にした。フィクションにおける『忠臣蔵』では吉良家随一の剣豪として描かれ、同門の友で義士の堀部安兵衛とも一騎打ちなどが名シーンとして描かれる。また、歌舞伎などの作品では「清水一角」「清水大学」などの名で登場する。史実としての一学は吉良上野介義央の所領である三河国幡豆郡宮迫村(現・愛知県西尾市吉良町宮迫)の農家に生まれ、幼い頃から剣術を好み、剣術を習った。15歳の時から吉良上野介義央に仕え、上野介の寵愛を受け、一学も誠実に仕え忠義心にあつかったという。1703年1月30日(元禄15年12月14日)、赤穂浪士四十七士が吉良邸に討ち入った際、一学は上野介を守り続け、上野介が台所近くの炭小屋に隠れていた時も小屋の前で義士たちと戦うが、討ち死にした。『忠臣蔵』などのフィクションでは一学は義士たちを相手に華々しい活躍を見せるが、実際には少しだけしか戦っておらずあまり活躍しなかったと考えられる。墓所は、吉良家菩提寺である東京都中野区上高田にある万昌院や愛知県西尾市吉良町にある円融寺。一学を主人公にした小説に清水義範の『上野介の忠臣蔵』がある。
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