喜多川歌麿 肖像(肉筆『浮世絵志』 細田栄之 画)
喜多川歌麿
江戸時代の中期に活躍した浮世絵師。美人画の名手として世界的に名高い。姓は北川、後に喜多川。幼名は市太郎、のちに勇助(または勇記)と改める。名は信美。初めの号は豊章といい、歌麻呂、哥麿とも号す。歌麿はそれまで全身像で描かれていた美人画と異なり、女性を半身もしくは顔を中心とした「大首絵」で描き、その女性の日常や性格、感情までを優美で繊細な筆致で描き出そうとした。代表作に「ポッピンを吹く女」などの「婦人相学十躰」シリーズや「寛政三美人」など。また、浮世絵のほかに肉筆画や春画、絵本も多数。近年、肉筆画の三部作「雪月花」のうち長らく所在不明となっていた「深川の雪」が発見されたとして話題となった。1806年に過労が祟ってか死去。墓所は東京の世田谷区にある専光寺。
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